@酷すぎて暴動が起こった(実話)
なにかの間違いで本作をビデオ配給したTCC(徳間コミュニケーション)曰く
映画の内容云々以前にそのつまらなさに会場の客が続々と怒り初め。最終的には暴動に発展したという逸話があまりにも有名な作品。
(政治・宗教・人種等の問題を除いて純粋な糞さで暴動を引き起こした作品はおそらくこれだけだろう。)
しかもその会場というのがファンタスティック映画祭。要するに変な映画を寄せ集め褒め称えるオタクの会合という地雷原で暴動が発生した。この点も特筆すべきである。
虚無の『死霊の盆踊り』、ストレスの『失われたゾンビ』と語られており、『死霊の盆踊り』が引き合いにされている映画であると考えていただければ分かりやすいか。
ストレスを与える映画といえば『ネオンマニアックス』も相当なものだが、本作の観客への攻撃は一つ頭飛び抜けて凄まじいものである。
『死霊の盆踊り』すらエド・ウッドの脚本、クリズウェルのカンペ読みというマイナスのカリスマ劇が観客の前で繰り広げられる。これは快楽指数の高い瞬間だろう。
しかし本作は
冗長極まるシーンを
冗長極まる1カットで
ストーリーラインすらまともに存在していない中に
手抜きな上に下手くそな演出・編集で
フィルムに放りこまれている。ほとんど登場しない上にしないほうがマシなメイクのゾンビをトッピングして---
ストーリーラインに至っては「一貫性が無い」という表現すら不相応なレベルであり、評価のしようがない虚空の領域。
この虚無の中に潜む全てが観客にストレスを与えてくる。これはもはや精神汚染である。
頑張ったけど抜きどころのないポルノの虚無感とは異なったストレス(精神汚染)を観客に容赦なく浴びせ続けるのだ。
徹頭徹尾駄作のあまり約3分に及ぶフルコーラスの手抜きOPが本編と野次られる点は、正に最低映画界の『デスクリムゾン』と形容するに容易い。
否、デスクリムゾンこそがゲーム界に転生した『失われたゾンビ』といえよう。変な銃が活躍するなど、もはやコレは呪いである。
実際、筆者ですら学園黙示録が日本で放映されるまで本作に匹敵するストレス指数の高い駄作を見たことがない。
しかも学園黙示録ですら、
・面白そうな一話
・ただ小奇麗なだけの安定した作画
・頭の悪いキャラクターのお色気
・某漫画家平野耕太とは認めないが名貸
等、客寄せになるポイントは持っているが残念ながら本作はそれすら持ち合わせていない。
最大の謎は本作がなぜお蔵入りにならなかったのかという一点である。
「興奮のあまり観客がスクリーンのゾンビと戦い始めた!」らしい。
なお、原題は『RAIDERS OF THE LIVING DEAD』であり邦題に関してはTCCに罪は無い。
*今回のレビュー、まったくやる気がない。というか学園黙示録の補足の為の記事である。個人的なストレス指数では本作を上回っている。
*ストーリーは他所を回ってくれ。死ぬほど疲れているんだ。
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