2010年5月13日木曜日

マジシャン(TAYP-0)


登場作品『ハウス・オブ・ザ・デッド』『ハウス・オブ・ザ・デッド2』

知力………4(機転・2 計画・2)「バカでは無いだろうが力押しが目立つ」

学力………1(文系・1 理系・0)「片言の英語を喋る程度」
技能………0(アナログ・0 デジタル・0)「化け物なので」
武力………10(武器・5 格闘・5)「GST界で最強との声多数」
生命力……9(肉体・4 精神・5)「宣言どうり蘇る。が、いつも不完全な状態」
政治力……0(指導・0 交渉・0)「化け物なので」
権力………0(地位・0 影響力・0)「化け物なので」
性質………10(度胸・5 冷酷・5)「某STGでは無いが“鬼畜”を冠するに相応しい」
ルックス……10(美しさ・5 怖さ・5) 「無骨なグロさと中二病的カッコよさが見事に同居」
カリスマ……10(オーラ・5 威圧感・5)「こいつを倒す為に何人ものプレイヤーの財布がカラに」
ポリシー……7(信念・5 野望・2)「スベテヲハカイスル、と豪語するが、続編で最強の座をあっさり譲るあたり紳士」
運…………4(チャンス・2 ピンチ・2)「発揮される場面なしにつき」

総合点 55 評価……A(突出点が大きい為)

お断りしておくが、『ハウス・オブ・ザ・デッド』は鈍動なゾンビを倒すゲームであって、初見殺しも多々あれど、弱点をよく狙えば、最終ステージへの到達にはそう苦労しないはずだ。
ところがこのマジシャンはその戦術が全く通用しない。なんてったて分身の術紛いの高速で移動し、弾幕と形容できる火玉をぶちまけ回るのだ。そして、従来のボスのように弱点の説明ナシ(UNKOWN)その実は、筋繊維のような部分全部というのは製作者の良心なのだろうが、装甲に覆われた部分と同系色で、弾幕の処理で精一杯のなか、何所に当たった時にダメージ判定が出たのかなど解らない訳であって……続編ではエンペラーという純粋な攻撃力、弾幕は彼を上回るトンデモボスが登場するが、弱点がわかりやすい赤いコアであるため、まだ対処のしようができた。というか、前座で復活したマジシャンさえ倒せていれば、倒す事は可能である。

3以降のボスは常識的な範囲の難易度に収まっているが、これはこれで良いのだろうか?確かに堅実な難易度で見事にボスととりえているが、語られる事も無い。筆者は僻んで言う訳で無いが、GSTという媒介はカップルのデートコースの為の物になってしまったようで寂しくもある。確かに、難易度ばかり上がれば某STGの最終鬼畜兵器やら極殺兵器のような常人では対処しきれない(クリアできない)事態に陥りかねない。

しかし、しかしだ、ノーコンテニューとか、得点を一定値上回ったゲームファンへのご褒美としてマジシャンのような鬼のように、と言うよりも鬼そのもののような強い、ただ只管、純粋で澱みのない強いボスを用意すべきではないのだろうか?

そうすれば、お笑い芸人と化しつつあるワイルドドッグにも希望の光がある。

2010年5月6日木曜日

凶気の桜

@普通

本作なかなかセンスの光ったバイオレンス映画の怪作だ。窪塚を「イケメン俳優」とよいしょして、ヤンキーの青春映画を期待していた世間一般の評判は散々なのも納得だ。レイプなどドギツイ犯罪描写が続く上に、その被害者が所謂ヤンキーども。不良映画なら主人公サイドの筈だがこのバイオレンス映画で描かれるのは零細新興右翼ネオトージョーの不良狩りと、ヤクザとか殺し屋とかそんなんだ。

PVの手法を作中にふんだんに取り入れており、洗練はされていながともかくその大胆さは評価するべきだろう。冒頭の東映マークには引き込まれるし、ネオトージョー一派の不良狩りと私生活も、なかなか野蛮が伝わってくる。
窪塚君も「なに考えてるか解らないアブナイヤツ」としては能面ぶりでも納得の配役だ。

しかし、問題なのはストーリーが旧体系のヤクザ映画に従順すぎた事と、ヤクザと交流を深める内に信頼関係を築いてしまい、心身共に傷ついてしまうという難しい役どころを、窪塚が全然できていないこと。前半こそヤバイヤツでキマっていたが、後半は完全に能面だ。もったいない。

あと、スタッフロール後のオチ捻くれすぎ。全くの蛇足であり、本編ラストの余韻を自らの手で潰してしまっている。

(右翼だか、在日だかの描写にテーマ性が生かされていないという評価があるがこういうのは無視する。これ、そんな映画じゃねぇから。)